お買い物をするとき、思いがけないものとの
出会いや、やっと欲しいものを手に入れたときの喜びに加えて、そのときの何気ないエピソードが、一層それへの思い入れを印象深くします。
特にお店の人との他愛もない会話や、やりとりが、その時間を素敵な時間へと導いてくれたとき、いつまでも記憶に残るのではないかと思うのです。
ちょうど今から3年前、一人でNYに行ったときのこと。
唯一お買い物をしたと言えるものが
JACK SPADEの
トートバックでした。
SOHOを歩いていると、ひっそりと、なにかアーティストのアトリエを思わせる(何かを予感させる・・・)お店をみつけました。
足を踏み入れるとそこがJACK SPADEのお店である事がわかりました。品物自体の印象より、そのインテリアに心が奪われました。アンティークなのかジャンクなのか、だけどすごく魅力的な家具や趣味的なコレクションがあり、まるでJACKのお部屋に遊びに来たかのような錯覚・・・。
いろいろと、よけいなものまで物色して一度はお店を後にしましたが、やっぱりその後気になってまたしばらくしてからもどりました。
お店の人は、男の人が2人。「また来たね!」という表情でウインクです。(ゲイっぽい!?)そしてJACKのオレンジの文字がかわいいトートバックを手に取ると「ボーイフレンドにかい?」と聞いてきます。「いいえ、自分で・・・」と答えると、「あんたが使うのかい?」と言った表情をみせながらすごく嬉しそうに「肩にかけてみな」という動きをしたので肩にかけてみました。すると2人で「ナイス!」と親指を立てるので、「大きくない?」と聞き返すと「ぜーん。ぜん!」と答えます。
当然購入です。お店を出るときはいつまでもここにいたーい!と思い、すごく寂しい気持になったのを覚えています。本当に楽しかった。
今では、日本でもJACK SPADEの品物も手に入るようになりましたが、このトートバックをみる度に、あの素敵なインテリアやお店の人の事を思います。
思えば、本当のお買い物の目的は、あのお店での思い出を作りたかっただけかもしれません・・・。

あの日の空気が今もこの中に詰まっているような気がして・・・。